第12回演奏会レポート②

チェロパートのすこーんと申します。

演奏会レポートなのですが、お恥ずかしながら演奏中の記憶が全然ないので(レポート書けるぐらいもっと客観的に演奏できるよう努めないといけないですね……)別の観点で感想などをつらつらと書いてみようと思います。

今回個人的に1番ぐっときたのは実はプレコンサートです。私は舞台袖で演奏者さんを見ながら演奏を聴いていたのですが、そのプレコンサートを聴いているお客様の皆様の集中力!まだ席に移動されている方もおられる中、食い入るように舞台を見つめているお客様の真剣な眼差しに胸を打たれました。もちろん演奏するオーケストラの我々も真剣ですが、聴きに来てくださるお客様も真剣に聴いてくださっているという事をその時まざまざと感じ、本番の演奏に向けて気が引き締まる思いでした。多大な緊張の中、プレコンサートで演奏されたアンサンブルの皆様の素敵な演奏の力も大きい事と思います。プレコンサート出演の皆様!お疲れ様でした!

あらゆる演奏会は基本的に1回きりのものですが、
ラピスドリームオーケストラの演奏会はその1回きりにも大きな意味があると感じています。繰り返し演奏されるクラシックの作曲家による作品と違い、ラピスドリームオーケストラで演奏される作品は、その演奏会に向けて編曲されたもので、それ以降取り上げられる事は基本的にありません。中には繰り返し演奏される楽曲もありますが、改訂されたり、別の編曲者が編曲したりしています。今回演奏された多くの楽曲はこれで使命を終えることになるでしょう。その意味でまさに演奏会限りの音楽です。

演奏会の場、その瞬間にだけ音楽が存在している事の意義やその重さを感じながら私は演奏会を迎えました。ラピスドリームオーケストラの演奏会は2時間近くもありますがそこに向けた編曲、練習など準備の時間から思えば、本番の演奏会は星の瞬きほどの、ほんの一瞬の輝きにも思えます。指揮の佐々木先生、トレーナーの先生をはじめとして多くの方々に支えられて1年間がありました。そして本番ではご来場いただいたお客様に助けられて演奏会が出来ました。今回その時間にしか存在しない音楽の、それゆえの美しさ、熱さ、儚さを一層感じられた気がします。ラピスドリームオーケストラの演奏会に参加するのは3回目でしたが1回1回か特別な事のように感じています。こうした演奏会が続いていくことを願いながら、また次回に向けて取り組んでいきたいと思います。